食材の価値を貶めるチェーン店の存在
- daisuke ichinose

- 11月18日
- 読了時間: 3分
皆さんこんばんは!物価高騰の最中いかがお過ごしでしょうか⁇筆者はレストランの最前線で日々食材の仕入れ値が上がるのを震えながら注視しております・・・。
さて、今回は一部の同業の方にしか共感していただけない過激なタイトルと内容にはなりますが、一料理人の戯言と思っていただければ幸いです。
というわけで、今回はチェーン店の話をしたいと思います。チェーン店で働いている方やその関係者の皆様には恐らく不快な思いをさせてしまうと思うので、ここで読むのをやめていただいた方が良いかと思います。タイトルとは裏腹に、筆者自身チェーン店は好きな方ですww。というよりも、週に1回は利用してます。はい。
コスパが良いからとか、家の近くにあるからとか、利便性の面だけでなく純粋に美味しいから行きます!はい。なんだか主張と行動がチグハグな感じはしますが、まあ聞いてください。筆者はこれでも都内の某リストランテで料理長を務めております。そんな立場からの一意見として申し上げます。もう高級食材を安価な商品として販売するのはやめていただけないでしょうか?
もちろんそれが企業努力の賜物であり、その方が集客率upに繋がるというのも重々承知致しております。ですが、チェーン店で高級食材を使うことによって起こる弊害というものも考慮していただければと思います。これは日本の食文化にも重大な悪影響を及ぼす事案だと思いますので、具体的に説明していきたいと思います。
まず初めに、死んだ食材の筆頭株として挙げられるのが、、、イベリコ豚です。
このイベリコ豚は本来高級品で、とても品質の高い豚として認知されていました。ところが、某居酒屋チェーン店で使われ出したことで、高級なイメージを纏っていたイベリコ豚の希少性は薄れ、一般大衆向けの食材へと転落してしまった代表格と言えます。美味しい豚なのですが、もはやレストランで使うのにはイメージが悪すぎるというのが本音です。
あとはトリュフなども同様です。昨今至るところでトリュフ風味などと謳った商品が跋扈していますが、基本的にはトリュフオイルを使って誤魔化したものや、ヒマラヤ産の安価な冷凍トリュフを加工して使われたものが主流だと思います。もちろん、本来のフレッシュトリュフの風味とは似て非なるものと言わざるを得ません。それはそれと割り切ってしまえばそれまでですが、日本の食に携わるものとしてはやるせない気持ちになります。
他には瀬戸内レモンなどもあると思います。某有名ハンバーガーチェーン店に度々登場するこのレモン。さすがにもう使えませんww。やはりチェーン店で使われた食材=安価なものというイメージが払拭できない為、どんなに品質が良くてもレストランで使うのは厳しいというのが現実です。
挙げればキリがありませんが、本マグロなどもそうです。老舗のお寿司屋さんや割烹、料亭などからため息が聞こえてきそうです。チェーン店やコンビニが頑張れば頑張るほど、本来の食材の価値を著しく貶める結果となってしまうことは非常に残念でなりません。
一消費者としても、チェーン店やコンビニに求めるのはそこじゃないと思うのですが・・。
食材もブランドイメージと同様に、良くも悪くも印象操作されるものです。一般職の方がどう思われているのかは正直分かりませんが、同業他社の皆さんには理解してもらえる内容なのではと思います。
最後に、このブログを読んで不快に思われた関係者の皆様には、重ね重ね非礼をお詫び致します。 Good Luck!



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